とちぎ学びの杜 ホーム

栃木県総合教育センター

お問い合せサイトマップ
生涯学習 教職員研修 調査研究 教育相談 幼児教育 展覧会 リンク
ホーム > 調査研究  > 普通教科「情報」の指導と評価について

・ 普通教科「情報」の指導と評価について

< 前のページ □□ 次のページ >
U 指導計画作成時の配慮事項
 
1 配慮事項
@ 単位数
 普通教科「情報」では、「情報A」、「情報B」、「情報C」の3科目とも標準単位数は各2単位で、3科目のうち1科目を全ての生徒に履修させることになります。単位数を減らすことはできませんが、生徒の実態などを考慮し、特に必要がある場合には、単位数を増加して配当することができます。単位数を増加するに当たっては、学習内容の理解を深めるために時間をかけてじっくり学習させたり、情報活用の実践力を高めるために実習に多くの時間を配当したりするなど、指導の効果を高めるための措置として活用するなどの配慮が必要です。
A 他の各教科・科目などとの連携
 普通教科「情報」は、「情報活用の実践力」、「情報の科学的な理解」、「情報社会に参画する態度」を育てることを目標としています。これらは普通教科「情報」の学習だけではなく、他の教科・科目などとの連携を通して達成できるものです。特に、情報活用の実践力は、他の教科・科目や「総合的な学習の時間」、特別活動などにおいても積極的にコンピュータや情報通信ネットワークなどを活用することにより、大きく伸ばすことができます。
  そのためには、
 ・ 普通教科「情報」の履修年次を考慮する。
 ・ 普通教科「情報」の学習課題と他の教科・科目などにおける学習との有機的な関連を図る。
などの工夫が必要です。
 また、生徒の中学校でのコンピュータや情報通信ネットワークなどの活用状況をよく把握することは指導計画を立てる際に重要なことです。
B 実習を積極的に取り入れる
 情報活用の実践力を育てるためには、コンピュータや情報通信ネットワークなどを活用した実習を取り入れる必要があります。情報の科学的な理解を深めるためには、理論や動作を生徒に納得させるような実習が必要になります。情報社会に参画する態度を育てるためには、情報通信ネットワークなどを活用した調べ学習など、生徒の学びへの実感を伴う活動が有効です。 また、実習の際には、生徒同士で助け合えるような体制や雰囲気を作ることは、自ら学び自ら考える力を育てるために役立ちます。 「情報A」では2分の1以上、「情報B」及び「情報C」では3分の1以上の時数を実習に配当することとされていますが、実習と座学のバランスを考慮した適正な実習時数を確保し、十分な学習活動ができるような指導計画を立てることが重要です。
C 作業環境と望ましい習慣
 指導者は、情報機器を活用した授業を行うに当たって、適切な採光と照明、机や椅子の高さの調整などの作業環境を整えるとともに、生徒が正しい姿勢、適度な休憩をとるなどの情報機器を扱う上での望ましい習慣を身に付けるように留意します。生徒に適切な作業環境と望ましい習慣の大切さを理解させる指導が必要です。
D 履修
 各教科・科目などとの連携を図る上で普通教科「情報」の2科目以上を履修させることが効果的である場合や、生徒の興味・関心が高く、2科目以上の履修を希望する生徒が多い場合などには、2科目以上履修させることも可能です。3科目の履修の順序は定められていません。普通教科「情報」の「情報A」、「情報B」、「情報C」の3科目以外に生徒に学習させたい内容があるときには、学校設定科目を設けることができます。また、専門教科「情報」の科目を履修させることもできます。
E 情報モラルの育成
 情報モラルの育成とは、対処的なルールを身に付けさせるだけでなく、それらのルールの意味を正しく理解させ、新たな場面でも正しい行動がとれるような考え方と態度を育てることです。これは、授業全体を通して育成を図らなければなりません。特に、生徒の一人一人が内的な動機によってモラルを働かすことができるようになるためには、生徒に考えさせる活動を多く取り入れることが大切です。
F 情報技術に関する具体的な事例の授業での取扱
 情報技術が急速に進歩しつつある現状から考えると、授業で扱う具体的な事例などは、新しい情報をもとに適宜見直すことが必要です。その際は、その事例は最先端なものであることよりも、生徒にわかりやすいものであることを優先させるべきです。普通教科「情報」では、個々の機器の操作方法や技術の習得だけで終わるのではなく、それらの基礎になる原理原則を理解させることが大切になるからです。
センター案内