調査研究
- 内地留学生研究集録(抄録)
- 令和元(2019)年度 内地留学生研究集録(抄録)
- 1 児童理解を大切にしたケース会議の在り方
― 背景・要因の検討を通して ― - 茂木町立茂木小学校 塚田 直美
- 内地留学生研究集録(49集)P3~P6
- 児童の抱える問題の背景には様々な要因が絡み合っており、解決や改善のためには、その背景や要因に目を向け、児童理解に努めながら指導を行うことが必要である。そこで、A小学校のケース会議を見直し児童理解を大切にしたケース会議の在り方について研究を行った。具体的には、ケース会議での背景・要因の検討に着目し、児童のうまくいっている状況と困難な状況の二つの視点を明確にして話し合うようにしたこと、2回目のケース会議を設定し、これまでの指導や児童の変容を振り返り、改めて背景・要因を検討し直すようにしたことなどである。このような丁寧な背景・要因の検討の積み重ねが、児童の姿を浮かび上がらせ、具体的な対応策や役割分担につながることが分かった。ケース会議の中で児童理解に努めることは、児童に寄り添った組織的な指導を充実するために重要であることを改めて確認した。