教科「情報」指導事例
アルゴリズム
学習指導要領との関係
アルゴリズム
本項目の指導目標
簡単なアルゴリズムを理解し、情報の表し方や処理手順を工夫することで、コンピュータを活用して情報を処理することができる。
・ アルゴリズムの基本構造について理解する。
・ 流れ図を作成することができる。
・ 探索や並べかえの方法について体験的に理解する。
・ 簡単なプログラムを作成し、実行することができる。
指導の概要(総時数:9時間)
指導項目 | 指導時間 | 使用教材等 |
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アルゴリズムのわかりやすさ | 1 | 説明スライド(PowerPoint) 生徒作業シート(Word) 流れ図作成支援ツール(Excel) |
流れ図をつくろう 流れ図とプログラム |
2 | |
アルゴリズム基礎 順次・選択・くりかえし |
3 | |
アルゴリズム応用 探索(逐次・二分) 並べかえ(交換法) |
3 |
指導展開例(1時間目) 「アルゴリズムのわかりやすさ」
学習活動 | 時間 | 学習のねらい | 指導上の留意点及び使用教材 | |
---|---|---|---|---|
導入 | アルゴリズムとは | 5分 | アルゴリズムの必要性を理解させる。 | 説明スライド(スライド1〜5)![]() 生徒作業シート ![]() |
展開 | 複雑な文章を、わかりやすく直そう(手書き) |
10分 | 複雑なものをわかりやすくする工夫をすることできる。 |
生徒の多様な考え方を尊重したい。 |
わかりやすくするための工夫 | 10分 | 構造化や図式化の概念や必要性が理解できる。 | ||
「起床から学校に着くまで」の流れ図を(手書きで)作成しよう | 15分 | 日常生活にもアルゴリズムが存在することを認識できる。 | ここで生徒が使用する記号や線はJIS規格にとらわれなくても良い。 | |
まとめ | 気づいたことをまとめよう | 10分 | アルゴリズムや流れ図の有用性について理解できる。 | 同じ処理内容(起床→登校)なのに、生徒全員が違うアルゴリズムになることに気づかせたい。 |
指導展開例(2〜3時間目) 「流れ図を作ろう」
学習活動 | 時間 | 学習のねらい | 指導上の留意点及び使用教材 | |
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導入 | 前時で作成した「手書き流れ図」について考えよう。 | 5分 | 使用した記号や線が異なることに気づく。 | 前回の生徒作業シート 手書きのデメリットにも気づかせたい |
展開 | 流れ図記号を調べよう |
20分 | 規格で定まった記号や線を理解させる。 |
説明スライド(スライド6〜8)![]() 生徒作業シート ![]() |
流れ図をつくろう | 50分 | 規格で定まった記号や線を用いて、流れ図を作成できる。 | 自作ソフトである流れ図作成支援ツールの使い方を、最初に説明する。 うまく使えない生徒の支援をする。 流れ図作成支援ツール ![]() |
|
流れ図とプログラミング | 15分 | プログラム作成には流れ図が有用なことが理解できる。 | 流れ図作成支援ツールも、マクロでプログラミングされていることにふれたい。 | |
まとめ | 気づいたことをまとめよう | 10分 | 手書きとコンピュータ利用の違いや良さを理解できる。 | 単にきれいに作れるだけでなく、処理手順がわかりやすくなっていることを確認する。 |
指導展開例(4〜6時間目) 「アルゴリズム基礎」
学習活動 | 時間 | 学習のねらい | 指導上の留意点及び使用教材 | |
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展開 | 順次構造のプログラムをつくろう |
50分 | 順次・選択・くりかえしの基本3構造について、以下の手順によるプログラミングをすることができる。 ・アルゴリズム箇条書き ・流れ図作成 ・プログラム作成/実行 実習を通し、基本3構造について体験的に理解させる。 |
説明スライド(スライド9〜11)![]() 生徒作業シート ![]() 流れ図作成支援ツール ![]() プログラミングの前に、流れ図を作成する習慣をつけたい。 実習に使用するテーマは、苦手な生徒も教科書が参考になるよう、教科書に掲載されているような基本的なものにとどめた。 プログラム(サンプル) ・順次構造のプログラム ![]() ・選択構造のプログラム ![]() ・くりかえし構造のプログラム ![]() |
選択構造のプログラムをつくろう | 50分 | |||
くりかえし構造のプログラムをつくろう | 50分 |
指導展開例(7〜9時間目)
学習活動 | 時間 | 学習のねらい | 指導上の留意点及び使用教材 | |
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展開 | 逐次探索のプログラムをつくろう |
50分 | 探索(逐次・二分)および並べかえ(交換法)ついて、以下の手順によるプログラミングをすることができる。 ・アルゴリズム箇条書き ・流れ図作成(穴埋め) ・プログラム作成/実行 実習を通し、基本3構造について 体験的に理解させる。 |
説明スライド(スライド12〜16)![]() 生徒作業シート ![]() 流れ図作成支援ツール ![]() プログラミングの前に、流れ図を作成する習慣をつけたい。 実習に使用するテーマは、 苦手な生徒も教科書が参考になるよう、教科書に掲載されているような基本的なものにとどめた。 プログラム(サンプル) ・逐次探索のプログラム ![]() ・二分探索のプログラム ![]() ・並べかえ(交換法)のプログラム ![]() |
二分探索のプログラムをつくろう | 50分 | |||
並べかえ(交換法)のプログラムをつくろう | 50分 |
使用教材及びWebコンテンツ
使用教材 | |
教材名 | 生徒作業シート |
作成ソフト | Microsoft Word2002 |
活用のポイント | A4 2枚をB4 1枚にレイアウトし配布しています。授業の最後に提出させています。 簡単な自己評価欄もあります。 |
使用教材 | |
教材名 | 説明スライド |
作成ソフト | Microsoft Powerpoint2002 |
活用のポイント | 生徒PC全員に配信したり、プロジェクタ投影し使用することを想定しています。 (注)「情報B指導資料 CD−ROM 実教出版」データを、一部加工してスライドに使用しています。 |
使用教材 | |
教材名 | 流れ図作成支援ツール ver1.1(自作) |
作成ソフト | Microsoft Excel2002(VBA) |
活用のポイント | 簡単な操作で流れ図を作ることができます。生徒提出用シート印刷も可能です。 簡単なヘルプも表示されます。生徒全員に配布しています。 (注)完全な自作なので動作保証はいたしかねます。ご了承ください。 また、改変・改良の際は著作者まで連絡ください。コード表示のパスワードを回答します。 著作者 栃木県立鹿沼東高等学校 山ア貴史 yamazaki@kanumahigashi-h.ed.jp |